トップページの大きな写真のご説明

阪急ブレーブス対近鉄バッファローズ

トップ写真は「PFU400ミニコンピュータ4台とCBBR(共通BUSでコンピュータ間を自由自在に結び、たくさんのコンピュータを複合構成できる装置)を介して周辺機器も組み合わせた機械」と「兵庫県西宮市の阪急西宮北口にあった阪急ブレーブス球場の正面写真」を時間差で交互に表示しています。
ミニコンピュータの複合構成は全国のたくさんの公営競技場へ導入させていただきました。
中でもこの阪急西宮スタジアムの機はこの機種の優秀さを証明した機械でした。
ある日曜日のことでした。
プロ野球の試合をやっていました。(阪急西宮スタジアムは現在ショッピングモールみたいになっていますけど、昔は西宮北口にそびえる大きな野球場だったのです。 アイキャッチ画像は阪急ブレーブスの2軍と近鉄バッファローズの2軍の白熱した試合のスコアボードですが、その事件があった日曜日の試合写真ではありません。あの日は写真なんか撮っていられる余裕はありませんでした)
いきなりコンピュータ室の天井灯の穴から大量の水が降ってきました。
コンピュータを収納している19インチラックの天蓋は穴がたくさんあいていて発生した熱を排出しています。
そこへナイアガラの滝のような大量の水が降り注ぎました。
私はコンピュータを緊急停止して保守員とともに中にあるたくさんの基板をどんどん引っこ抜きました。
水はアセンブルフロアという高床式の床板の隙間からたくさんのケーブルが収納されている床下にも大量に流れ込みました。
原因は「日曜日でお父さんに連れられて野球見物に来ていた観客の兄弟が、あまりにも退屈な野球試合に飽きてしまい、スタンドの通路でキャッチボールをはじめた」ことでした。
通路の天井の配管にボールをぶつけて遊んでいたら水道管の接手(管と管を結ぶジョイント管)がゆるんでしまい、水が漏れて大量に天井を伝わってコンピュータへ降り注いだのでした。
現在のコンピュータは部品を世界じゅうから調達しています。
だからあんな目に遭ったらまず壊れてしまうでしょう。
当時のコンピュータはすべての部品を国内調達していました。
そのため水没してしまった基板を干して乾かして挿し込んだらコンピュータは全く問題なく再稼働しました。
当時の日本の技術は世界で群を抜いて圧倒的な耐久性、信頼性、そして高性能だったのです。
その後の日本は政策を完全に間違えました。
日本の工業技術はあのとき阪急西宮スタジアムで大量に流れ出してしまった水のように周辺の国々へ流出し、国内のモノづくり衰退はどんどん進んでしまいました。
とても残念なことだと思っています。

当時はパリーグの野球場はすいていました。 いまのパリーグの隆盛を見ると隔世の感があります。
(実は私がわざと観客がいない方向にカメラを向けて撮ったのであり全く観客が居なかったわけではありません。ごめんなさい阪急ブレーブスと近鉄バッファローズの皆さま) 

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次