皆さんはプラニメーターをご存知ですか?

荒崎海岸

山登りやハイキングや自転車で山の中を駆け回る人、・・・・・。
昔は地図の上をプラニメーターでこすっていました。
それだけではありません。
複雑な形をした囲いの輪郭をこすって輪郭の内側面積を知るにも便利です。
私は昔、JR九州(九州旅客鉄道)様へ大型コンピュータを買っていただいたときに博多信号通信区のかたが「レールの断面積が足りているか」などをあれで検査されているのを見ました。
今なら写真撮ってアプリでわかってしまうのでしょうけど。
 アイキャッチ画像は私の中国語の先生が荒崎海岸で岩登りをしている姿です。
プラニメーターの原理を説明するためにアイキャッチ画像に使える山の写真を探したのですけど、山っぽいのが無かったので、私が中国語の先生と荒崎海岸へピクニックへ行ったときの写真を載せてみました。

 プラニメーターはこのブログの最初のころにたびたび登場していただいたイギリスの科学の巨匠、ケルヴィン男爵さんが考案したケルヴィンの積分器の原理を応用しています。
だからアナログコンピュータの一種みたいなものです。
応用につきましてはネットに「機械式計算機の会」というのを見つけたら、プラニメーターのことを書いてありました。
ウィキペディアでプラニメーターのことを読んだらものすごく難しい記述だったので「これがわかる人は果たして何人いるのだろうか??」と疑問に感じました。
機械式計算機の会のかたも私同様に「これがわかるかたはいらっしゃるのだろうか」とおっしゃっていました。
このブログでケルヴィン男爵さんの積分器で水平円盤の回転軸に平行じゃないのを一度紹介していますよね。
あれと原理は同じです。
すみませんが、円の一部と線がたくさん書いてある図をご覧ください。
なんで、積分器の説明の最初がプラニメーターなのでしょう。
それは・・・私が代々木中学校の生徒だったころにワンダーフォーゲル部にすごいヤツがいたからです。
そいつは昼休みに校舎の壁面を垂直登り降りしていました。
今なら先生が必死に止めるでしょうが、当時は子供が多かったせいか危険なことをする生徒をいちいち止めるような大人はいませんでした。
高所恐怖症の私はいつもひやひやしてみていました。
山登りをする人が必ず持っていた道具は山岳地図とプラニメーターでした。
そしてこのブログを書くにあたって偶然知ったのはプラニメーターの原理。
このブログの最初のほうで何度も登場するイギリスの巨匠:ケルヴィン男爵さんの積分器と原理がそっくりだということ。
いまでも通販で買えること。
九州に転勤していたころにお客様先の鐡道会社の技術者がレールや橋梁鉄骨の断面積を測定するために使っているのを何度も目撃したことで(わたしにとっては)とても思い出深い道具であることから、原理を調べた知識をいつかご披露したかったことです。
いつもより本文が長くなりますが思い入れが強い道具なのでご容赦ください。

(1)プラニメーター(ケルヴィン男爵さんの積分器の応用例)の原理について
手描きの図でОは円の中心です。
そこから延びる腕OKとKZは可動腕です。
腕OKはOを中心に回転できます。
腕KZはOKとKで連結されていてKを中心に回転できます。
Zがくねくねしているような複雑な輪郭でもたどってその内側の面積を計りたいようなときにたどるための点です。
腕OKの長さをR、腕KZの長さをLとします。
今迄の積分器と同じようにZが動いている経過時間をτ(タウ)で表します。
τ1の時刻にZ1に居たという表現を使います。
τ2の時刻にはZ2に居るというふうに追っていきましょう。
Z1点からZ2点へ動くときに直線OZ1→OZ2のときにできる弧(Z1→Z2)とZ1→OとZ2→Oとで囲まれた扇型の面積はZ1の直座標を(X,Y)と定義しまして、動く時間による微分をξ記号で表しますと・・・
(微分する項目は通常では「´」記号を使いますが本文では図の「´」記号とまぎらわしくなるのでここではギリシヤ文字のξを微分項目記号に使います。以下同様です)
S=1/2∫[τ1→τ2](XξY-YξX)dτ
です。
同じようにK点(Q,U)がたどる円弧の軌跡とOとの腕に囲まれた扇形S´は
S´=1/2∫[τ1→τ2](Q.ξU-UξQ)dτ
ですが、点Zと点Kの座標間はX=Q+Lcosθです。(cosはコサインです)
Lをそのままとして左へ回転する時間について微分すると
ξX=ξQ-Lsinθ×ξθ
ξY=ξU+Lcosθ×ξθ
3つの式(X=Q+LcosθとξX=ξQ-Lsinθ×ξθとξY=ξU+Lcosθ×ξθ)
をS=1/2∫[τ1→τ2](XξY-YξX)dτの式に代入してしまいますと・・・
S=S´+L^2/2∫[θ1→θ2]dθ-L[Ucosθ-Qsinθ][θ1→θ2]
    +2L∫[τ1→τ2](ξUcosθ-ξQsinθ)dτ です。
ところでLの延長線へOから直角に線を引きます。
ぶつかったところまでの長さをPとします。
Kの軌跡円弧の微小な長さの弧とΔS´の腕KZとの間に小さな三角形ができます。
それを⊿ρとします。
ΔS´とX軸との間の角度をφと決めますと・・
dρ=dS´sin(φ-θ)=dS´sinαです。
すると
dS´sin(α+θ)=dU
dS´cos(α+θ)=Q
dρ=dU×cosθ-dQ×cosθ-dQ×sinθ=(ξUcosθ-ξQsinθ)dτ
これらの式を使ってさきほどの・・・
S=S´+L^2/2∫[θ1→θ2]dθ-L[Ucosθ-Qsinθ][θ1→θ2]
    +2L∫[τ1→τ2](ξUcosθ-ξQsinθ)dτの式に入れてしまいますと・・
S=S´+L^2/2∫[θ1→θ2]dθ-L[P][1→2]+2L∫[P1→P2]dρ
 =S´+L^2/2(θ2-θ1)-L(P2-P1)+2L∫[P1→P2]dρ
です。
ちっともわかり易くなりませんでしたね。 式を少なくしただけでした。すみません。
これではウィキペディアを見ようと、機械式計算機の会のを見ようと私のブログを見ようとも、わかりにくさはほとんど同じということで・・・・

荒崎海岸

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • アイキャッチの画像凄く爽やかいい感じですね ケルヴィン男爵さんのお話は難しくて私には理解不能だけど、画像の爽やかさに癒されました

    • MONOKOちゃんありがとう。
      明日は初出勤だね。
      体に気をつけてね。

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