基本ちゅうの基本に戻りましょう。まずは直流RL直列回路。

アイキャッチ画像に書いた図のような「直流電源(E)にスイッチ(SW)と抵抗器(R)とコイル(L)をつないだ回路」です。
この図は中学校の理科や技術家庭科の授業でおなじみですよね。
スイッチを入れた瞬間をt=0として時間の経過につれて電流が増えていって(電流量が)E/Rにほとんど同じになるまでの式は次のようになると言われています。
「L・di/dt+Ri=E」ですよね。
(中学時代のノートをまだお持ちのかたは見てみましょう)
(アイキャッチ画像の手描き図のすぐ下に書き込んだ式をワープロで書くと1行に分数形式など書かねばならないのでこのように表記しました)
なんで電源をeじゃなくてEと書いたのかと言いますと、あとで自然対数の底(てい)のしるしであるeを記号として使うのでまぎらわしいから、きょうはEにしました。
きょうの投稿記事には詳しい数式を書きませんでしたが、今後、こうした回路の説明には複素数や指数・対数も書かざるをえません。
そのときに自然対数の底としてeという文字も書きたいので、いまのうちにまぎらわしい表記を少しづつ変えていきます。
統一性がなくて昨日と一昨日は電源電圧の記号をeと書きました。あれは自然対数の底のeではありません。申し訳ございません。
スイッチを入れてからの経過時間と電流の増え具合の関数を求めるには微分方程式を利用することになっています。
いずれtが無限大なら(スイッチを入れてから長い時間が過ぎれば)電流iはE/Rに収束します。
しかし、このスイッチを入れてから安定期に達する過渡期の振る舞いを方程式に表して、その関係を求めること、それを応用して(この過渡現象を利用して)そういう変化のモデルを計算するからアナログ電子計算機が役にたつのです。
定常状態に達したあとの「電源が0じゃない場合はオームの法則に素直に従ってE/Rで安定した状態」をいくら観察しても変化が起きないようになってからの計算など役にたちません。
過渡期の計算式は(この回路の場合は)「L・di/dt+Ri=E」で表すことできょうはとめておきます。
(後日、もっと詳しい式の展開を書きますが、まだこのブログは始めたばかりなのでもっと先になってからにします)
手描きの図には書き込みましたが、時定数(L/R)が小さいと電流が増える立ち上がりが早く、逆数のR/Lが小さいと立ち上がりに時間がかかり、やがてどちらにしろ電流量はE/Rに無限に近づく過渡現象を観測することでものごとの変化を計算する装置の重要な部品になるのです。
 アナログ電子計算機のパネルにはこの抵抗値を変化させるスライダックとかポテンショメータと呼ばれるダイヤルがいっぱいついています。
そしてこういう回路をプログラマーが自由に組み合わせることができるようにプログラマーズパネルには挿し込みようの穴がいっぱいあいています。
そこへバナナチップ形のプラグが先っぽについている電線を差し込んで他の回路とつないぐことで組合せて行くのです。
これから先、しばらくはこういう単体回路のことを書いていきますが、普通はアナログコンピュータのプログラミング図は三角形や四角や丸で表現するブロックをつなげた図を描きます。
あのブロックシンボルの中身が気になるかたもいらっしゃるかと思い、こうした基本図をバラバラと投稿しています。
そのうち、ちゃんとアナログコンピューターらしいブロック図にしていきます。

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