一般的な加算積分増幅器の話をご紹介します

昨日も一昨日もコンデンサを使った積分器の話題を投稿しています。
今日もその続きです。
昨日は本当の積分計算に近いことをするには時定数を大きくしなければいけなくて、そうすると出力電圧が低くなるため直流増幅器をつなぐのが良いという話を書きました。
 上の図で説明しているのは増幅器の前段のインピーダンス(Zi)と直流増幅器Aとそれの出力側から帰還(フィードバック)するインピーダンス(Zf)をからめてVdに出力することをブロック線図で書いたものです。
 帰還増幅器の前段のZiとフィードバック用のインピーダンスZfと各組合せごとの利用できる計算をリストにしてみると、主なものはこの下に手書きしたリストになります。
(イ)から(ヌ)は昭和30年代の公立中学校の技術家庭科で習っていた主な10種類のインピーダンスの組合せになります。
当時の公立中学校では数学、国語、理科、社会、英語の主要5教科とこういう主要じゃない教科の点数が同じ重みでした。
そこで私のような主要5教科が苦手な生徒はこういう準教科をおもいきり丸暗記をして何んとか落第を免れようとしていました。
なので、こういうことをいまだに記憶している私はいかに数学や国語や社会、英語が苦手だったかの証拠なのです。


恥をしのんで(イ)から(ヌ)までの解説を書かせていただきます。
上から順に・・
(イ)はZiにコンデンサを、Zfに抵抗器をいれたものです。
演算種類は微分計算で、計算はy=-a・dx/dt。
(ロ)はZiが抵抗でZfがコンデンサ。
演算種類は積分で、計算はy=-a∫x dt
(ハ)はZiもZfも抵抗。
演算種類は定数の掛け算(とは言っても摺動抵抗やスライダックみたいな可変抵抗ならば定数とは言えませんね。可変抵抗ですから定数じゃないので)
計算はy=ax。
(ニ)はZiは抵抗とコンデンサの直列。
演算種類は微分方程式です。
計算はy+a・dy/dt=-b・dx/dt
(ホ)はZiは抵抗でZfが抵抗とコンデンサの直列。
演算種類は微分方程式です。
計算はy=―ax+ b∫x・dt
(ヘ)はZiにコンデンサと抵抗を並列にしたものでZfには抵抗。
演算種類は微分方程式です。
計算はy=-ax+b・dx/dt
(ト)はZiに抵抗、Zfに抵抗とコンデンサの並列。
演算種類は微分方程式です。
計算はa・dy/dt+y=-bx
(チ)はZiにもZfにも抵抗とコンデンサの並列。
演算種類は微分方程式です。
計算はa・dy/dt+y=-{b・dx/dt+cx}
(リ)はZiに抵抗とコンデンサの直列でZfには抵抗とコンデンサの並列。
演算種類は微分方程式です。
計算はa・b・dy/dt+(a+b)・dy/dt + y =c・dx/dt
(ヌ)は前のと逆でZiが抵抗とコンデンサの並列でZfには抵抗とコンデンサの直列。
演算種類はこれもまた微分方程式です。
計算はy=-{a∫x・dt + b・dx/dt + cx}

本日は長ったらしい例を引き合いに出してすみませんでした。
昭和30年代に公立中学に通っていたかたにはなつかしい話だったのではありませんか。
また、ゆとり教育世代のかたからは「義務教育が無料になる前の小中学校はずいぶん内容豊富な授業を受けていたのだなあ」という感想が出るのではないでしょうか。
あのころは教科書も有料でしたから、私みたいな5人兄弟の末っ子は上の兄弟からのおさがり教科書だったため兄たちが使い込んだ教科書を使っていました。
私の兄たちは几帳面で教科書には新聞に挟んであった折込み広告の紙を利用して表紙をかぶせて使っていました。
使い方もていねいだったようで同じように上に兄弟がたくさんいる同級生の教科書がしわくちゃだったのに対して私の教科書はほとんど傷んだ形跡がありませんでした。
私も教科書は全部を帳面に書き写して、それを教科書にしていましたから教科書は最後まできれいなままでした。

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